2月前半から中頃の話

その頃私は、この先ずっと人に頼れずに一人で生きていくんだと思って辛くて泣いてた。一人で生きられるようにと、あてもなく決意して、それも辛かった。

ノルウェイの森』で、死んだキズキに対して「いつも 自分を変えよう、向上させようとして、それがうまくいかなくて苛々したり悲しんだりしていたの。とても立派なものや美しいものを持っていたのに、最後まで自分に自信が持てなくて、あれもしなきゃ、ここも変えなくちゃなんてそんなことばかり考えていたのよ。」というセリフがある。なんか同じだ、あれもしなきゃ、ここも変えなきゃ、な日々だよ。本当の私には何の価値もないから、生きてくためにずっと変わろうとばかりしてて。

人は皆不完全で、私は私のいいところを大切にして受け止めて生きていけばいいのに、ずっと私は欠けていて、ずっと足りないままで。本当にダメな人間だとまた思ってしまう。空っぽ。何もなくて、何もできやしない。

なんか壊れてしまって 、バイトに行くまでの電車で30分ぐらいボロボロと泣いてしまった。外で泣くことなんてなかなかないけど、本当に止まらなくて、職場の階段を上る直前まで続いた。私はこのままの自分で十分いいはずなのに、それを認めてあげられなくて別の何かになろうとばかり苦心してる。ずっとだよ。なんで認めてあげられないのだろう、いつまでこんな状態なんだろうと思ったらどうにもできなくなってしまった。

大学の精神科行ってもさ、私は結局他人に心は開けなくて、当たり障りない話して、相変わらずずっと泣いてて、何も解決しなくて。泣いた後は自分の馬鹿馬鹿しさにすっきりしたふりして、薬もらって帰るだけで。

なんか、病院で話している私は、潜水をしに行くような。息を止めて、深くまで潜って、海底に沈んでいる本当の部分に触りに行く感じだ。

息も続かないよ。私は最近、深く沈んでいる自分に拒まれているような気がしている。